【書評】君たちはどう生きるか
吉野元三郎さん作「君たちはどう生きるか」を読みました。
内容や、感想を少し書いておくことにします。
この本私が感じとったメッセージは吉野さんが我々に、「人間らしく立派に生きてほしい」と願っていたということです。
立派な人間というと、周りに評価され、成功した人のようなイメージがありますが、それとは違います。
吉野さんの言いたい人間らしく立派に生きるとは
人間らしく=損得ではなく、周囲の人に好意を尽くして喜べること、消費者は生産者への敬意を忘れないこと、苦しいことやつらいことにぶち当たること
立派に生きる=思ったことはごまかさず行動に移すこと、自分中心ではなく地動説のようなものの見方をすること、周りの目や常識にとらわれず自分の経験で物事を判断していくこと、つらい経験や学んだことを忘れず次へ生かすこと、不平等の世の中で学べる立場にあるとき先人の経験を紡ぎまた後世へつないでいくこと
上記の意味が含まれている気がします。
周りに流されない、自分で考えて自分で行動する、人とのつながりを大事にするっていうのが立派な人間なんだと思いました。
この本は、コペル君という中学生が自分の経験から感じたことをおじさんと話し、おじさんが感銘を受けたことを本にまとめたというテイストになっています。
中学生で多感なコペル君は、私たちも感じるような日常の壁にぶつかります。
その度に、自分なりに感じた気持ちや考えをおじさんに話すわけですが、おじさんも表面上の薄い言葉ではなく、思っていることを伝えます。
そのやりとりが、すごく熱いです。
この本を読むと、苦しくてもつらくても前を向いていこうという気持ちになります。
私自身も立派な人間になりたいと強く思わせてもらいました。
他にも、ナポレオンに対する解釈が面白かったです。
前回の記事にも書きましたが、偉人って「へぇーすごいなー」ってだけだと、心に響かないと思うんです。偉人がやったことで、何がすごいのかをしっかり解釈することが大切だと思います。
そういう意味でナポレオンに対する解釈をこんな風にしていたんだって知れたのは、私にとって結構な衝撃でした。
簡単な漫画の本なのでぜひ皆に読んでほしいのですが
特につらい・苦しいと感じている人、人とのつながりを大切にしている人、考えることが好きな人はきっと力をもらえると思います。
そんな人にお勧めの本ですので、ぜひぜひ時間があれば(*´ω`)